忽那のブログ

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なぜゼクシィが撤退?婚活15年の私が感じた“本当の理由とこれから”

'25.11.19

こんにちは。

結婚相談所キュートピアの忽那里美です。

朝のニュースを見ていて、

思わず画面から目が離せなくなりました。

「ゼクシィ縁結び」「ゼクシィ縁結びエージェント」サービス終了へ。

リクルートが段階的に提供を終了することを発表。

(Yahoo!ニュースより)

・ゼクシィ縁結び(マッチング)

 2026年2月末 新規受付終了 → 2026年3月末 サービス終了

・ゼクシィ縁結びエージェント(結婚相談所)

 2025年11月17日 新規受付終了 → 2026年6月末 サービス終了

長年「ゼクシィ」というブランドが支えてきた婚活サービス。

その大きな柱がなくなるというニュースは、

業界にとっても、婚活者にとっても、非常に大きな出来事ではないでしょうか。

今日は仲人の立場から、

「なぜこの撤退が起きたのか」

「これからの婚活はどう変わるのか」

そして、私が感じている本音をまとめます。

なぜ、ゼクシィは撤退を選んだのか 

表向きの理由は、

「事業環境の変化や利用状況を踏まえた判断」

とされています。

しかし、15年間現場にいる立場からすると、

もっと根本的な“時代の変化”が関係していると感じます。

 

❶ “人を紹介するだけ”の婚活モデルではもう通用しない

ゼクシィ縁結びエージェントのスタイルは、

どちらかといえば「紹介中心・マッチング中心」。

しかし今は──

紹介があればうまくいく時代ではありません。

婚活がうまくいかなくなる本当の理由は、

・コミュニケーションの癖

・愛し方・頼り方のパターン

・家族との関係

・過去の傷つき体験

・心理的な回避癖

・“本音を言えない”という性格傾向

こうした “内側の問題” にあります。

紹介だけでは変わらない!!

ここに手を入れない限り、婚活は長期化します。

(だから、キュートピア・リビングを立ち上げました)

ゼクシィの「低価格×紹介中心」モデルでは

この深い領域へのサポートが届かなかった。

これは大きな要因のひとつだと思います。

 

❷ 会員層の安定が難しかった

元利用者からよく聞く声は、

・料金が安いため「とりあえず登録」が多かった

・本気度のバラつきが大きかった

・真面目な婚活がしたい人には向かなかった

・途中で活動をやめてしまう人も多かった

ブランド力があるぶん、期待値も高かったのですが、

その期待に応えるための「人の質」の安定が難しかったのだと思います。

 

❸ AIの普及により、婚活の“軽い悩み”は自己解決できる時代へ

2024〜2025年で大きく変わったのはここです。

ChatGPTなどのAIの普及により、

・LINEの返し方

・デートの誘い方

・会話のネタ

・メッセージの添削

といった、比較的ライトな悩みは、AIで簡単に解決できるようになりました。

すると婚活者の中には、

「出会いさえあれば、あとはAIで進められます」

という“自走型”の方が増えていきます。

こうした方々は、もともと高額の相談所を必要とせず、

ライトなサービスだけで十分に成婚まで辿り着けるタイプです。

ただ一方で、この層は

・早期に活動を終えやすい

・サービスに長く滞在しない

・追加サービスを利用しない

という傾向があり、

低価格モデルでは収益化が難しくなっていきます。

こうした市場の変化も、

今回の撤退の背景にあるのでは?と推察しました。

 

❹ 一方で、AIでは解決できない“深い悩み”は増えている

逆に増えているのは、AIでは扱えない悩み。

・アダルトチルドレン傾向

・家族との確執

・長年の回避癖

・愛着の問題(不安・回避)

・自分の気持ちがわからない

・相手に本音を言うのが怖い

これは“人が寄り添って整える領域”。

仲人の専門性が必要な部分です。

しかしゼクシィの業務モデルは

この深いサポートを前提としていなかった。

「量のマッチング」で戦ってきたサービスにとって、

ここは非常に難しかったのだと思います。

 

❺ そして今、婚活者の間で聞こえてくる声

最近、カウンセリングで本当によく聞きます。

「婚活するならIBJかTMSが良いですよね?」

はい。

私はその見解に賛成です。

IBJとTMSは、

・仲人の伴走前提

・会員層の安定

・活動の真剣度が高い

・サポートも細やか

という特徴があり、

これからの婚活の中心は確実にこの二大連盟へ集約していく流れです。

ですので

キュートピアも、この両方で活動できる仕組みを作っています。

 

 忽那の本音 

今回のニュースを受けて、私が強く感じたこと。

それは、

婚活サポートは、どんどん深く、難しくなっているということ。

理由は明確で、

出会いの数ではなく、

“人の内側にある長年のパターン”が婚活を左右するからです。

そして、ここでどうしてもお伝えしたいことがあります。

 

◆「結婚相談所の乱立」について

最近SNSを見ていると、

「副業でできる」

「資格不要で開業できる」

「低資金で始められる」

そんな言葉で結婚相談所が語られることがあります。

しかし、現場にいると痛感します。

人生を大きく左右するパートナー選びを支える仕事は

“片手間でできるビジネス”ではありません。

婚活サポートは──

・生育環境

・家族との関係

・心の癖

・過去の傷

・恋愛パターン

・自己肯定感

・トラウマ

・将来への不安

こうした“心の根っこ”に触れる仕事です。

軽い気持ちで参入した相談所は

長く続けることが難しいでしょう。

それほど、この仕事は深く、専門性が必要です。

私は今回のゼクシィ撤退を見て、

その確信がさらに強くなりました。

 

おわりに 

婚活は、単なる「マッチング」ではありません。

その人の人生を、誰と、どう生きるか。

その“未来の設計”に関わる仕事です。

今回の撤退は寂しいニュースですが、

同時に「婚活の質が問われる時代」への

はじまりでもあるように思います。

…と、つい長く語ってしまいましたあせる

ここ最近ずっと頭の中でぐるぐるしていたことなので、

このニュースをきっかけに文章にできてよかったです。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

保存用|1分まとめ

  • ゼクシィ縁結び&ゼクシィ縁結びエージェントが段階的にサービス終了へ
  • “紹介して終わり”の婚活モデルは時代に合わなくなってきている
  •  AIの普及で、軽い婚活の悩みは自己解決できる時代に変化
  • 一方で、AIでは扱えない深い悩み(愛着・親子関係・癖)は増えている
  •  婚活成功には「自己理解」と「関係を育てる力」が必須へ
  • 会員層の安定と伴走力の高さから、婚活はIBJ・TMSの二大連盟に集約する傾向
  • 結婚相談所は誰でもできる仕事ではなく、専門性と責任が求められる時代に
  • 婚活は“出会うこと”より“自分と向き合いながら、関係を育てること”が核心
👉  今日やる1つ:

「自分の婚活を苦しめている“癖”を1つだけ書き出してみる」

・すぐ我慢してしまう

・相手の顔色を見すぎる

・理想を高くしすぎる

・本音を言うのが怖い

・好かれることばかり考えてしまう

どれでも構いません。

“自分の内側のパターン”に気づくことが、

これからの婚活を変える最初の一歩になります。

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