仲人との関係がうまくいかない人は、恋人との関係もうまくいかない。
'25.10.12こんにちは。
結婚相談所キュートピアの忽那里美です。
赤裸々に言うと──仲人も、悩んでいます
今日は、少し赤裸々に書きます。
仲人という仕事を15年続けてきましたが、
すべてのサポートがうまくいくわけではありません。
誠実に向き合っても、思いがすれ違うことがある。
丁寧に言葉を選んでも、誤解が生じてしまうことがある。
ときには、物別れのように関係が終わることもあります。
そういうとき、胸の奥がキュッと痛みます。
仲人だって、心があるのです。
「もっと伝え方があったかもしれない」
「もう少しわかり合えたかもしれない」
そんな思いが何日も残ることもあります。
けれど、同時にこうも思うのです。
関係がこじれる原因は、
性格の不一致ではなく、“コミュニケーションの取り方”にある。
「実は傷ついていました」──後出しの言葉では何も変わらない
「実はずっと傷ついていました」
「やり方に疑問がありました」
そう伝えられるのが、
関係が終わる“最後の瞬間”になることがあります。
けれど
──そのタイミングでは、もう何の解決にもなりません。
なぜなら、関係とは“今”を積み重ねて作っていくものだから。
終わる間際に出された言葉は、
修復ではなく、ほとんどの場合“感情の整理”として放たれます。
別れ際に出る「捨て台詞」は、心の放棄
これは、男女の関係にもよく似ています。
別れ際に「前から思っていたけど」「本当は嫌だった」と言ってしまう。
その言葉は、相手を責めているようでいて、
実は“ちゃんと話せなかった自分”への悔しさです。
「我慢してきたのに、わかってもらえなかった」
「どうせ言っても変わらないと思っていた」
──そうやって感情を飲み込み続けた結果、
最後に“爆発”のように出てしまう。
けれど、そのやり方では、
誰と一緒にいても、また同じことが起こります。
人は“誰とでも同じパターン”で関わる
私は、長年仲人として多くの方を見てきました。
その中で強く感じるのは、
人は、誰と関わっても同じパターンでコミュニケーションを取るということです。
婚活の現場での関係性は、
恋愛や結婚生活の“縮図”のようなもの。
だから、仲人に対して
「何も言えずに溜め込む」
「不満をためて一気に吐き出す」
というパターンを繰り返す人は、
パートナーとの関係でも同じように衝突を迎えることが多いです。
“今、伝える”人が関係を育てる
一方で、関係を大切に育てられる人たちは、
共通して「今、伝える」「その場で対話する」ことをしています。
たとえば、
「さっきの言葉が少し気になりました」と素直に言える人。
「もしかしたら私の受け取り方かもしれませんが」と前置きできる人。
この“その瞬間のやり取り”を大切にする姿勢が、
信頼を積み重ねていくのです。
仲人はあなたの“現実を映す鏡”
仲人は、あなたの敵ではありません。
あなたの“現実”を一緒に見つめる、もうひとりの伴走者です。
だからこそ、ときに耳の痛いことも言います。
でも、
「そのままだと婚活が長期化してしまう」
「この言葉の使い方は誤解を招きますよ」
──そう伝えるとき、
仲人の心も決して平静ではありません。
言いにくいことを言うのは、いつだって勇気が要るのです。
関係を育てるのは「正しさ」ではなく「姿勢」
関係を育てるのは、「どちらが正しいか」ではなく、
“どう向き合うか”の姿勢です。
言われたことがすぐに納得できなくてもいい。
ただ、「相手は自分を否定したのではなく、支えようとしているのかもしれない」
と、一瞬でも立ち止まって考えられる人は強い。
そういう人は、恋人や夫婦関係でも、
冷静に話し合えるパートナーシップを築いていきます。
仲人との関係は“あなたの練習の場”
そして私は思うのです。
仲人との関係は、あなたのコミュニケーション力を育てるための“練習の場”。
ここで「言えない」「受け止められない」「ぶつかると怖い」と感じる人は、
結婚しても同じ壁にぶつかります。
だから、ここで“対話の練習”をしていきましょう。
それが、幸せなパートナーシップを築く一番の近道です。
保存用|1分まとめ
・関係は「今を積み重ねて作る」もの
・後出しの「実は傷ついていた」では、何も解決しない
・コミュニケーションの癖は、すべての人間関係に共通して現れる
・仲人との関係は、パートナーシップのリハーサル
・大切なのは「言う勇気」と「受け取る柔軟さ」
👉 今日やる1つ:気になったことを、やわらかく“今”伝えてみましょう。
相手を変えるためではなく、関係を育てるために。
それが、誠実な大人のコミュニケーションです。

