「親は動く、でも子どもは動かない──婚活のリアルな現場」
'25.09.19こんにちは。
結婚相談所キュートピアの忽那里美です。
「娘が結婚しなくて心配で…」
「息子にそろそろ結婚してほしい」
親御さんから、こうしたご相談をいただくことは少なくありません。
秋が深まり、人恋しさを感じるこの季節。
親御さんの気持ちも一層強くなるのかもしれません。
これまでにも何人もそうしたケースを経験してきました。
中には、
親御さん同士が子どものプロフィールを持ち寄って
婚活を進める取り組みもあると聞きます。
「子どもには幸せになってほしい」
「孫の顔を見たい」
──そのお気持ちはとてもよくわかります。
けれど、私は必ずこうお願いをしています。
「お子さんご本人とだけ、お話をさせてください」と。
なぜなら、結婚は“本人の意思”がなければ絶対に進まないからです。
実際に起きたケース
実際にお子さんとお話をしてみると──
「親には内緒にしてほしいけれど、すでに交際している人がいる」
「結婚する気は全くない」
そんな声が少なくありません。
それでも親御さんが「どうしても」と言って入会させた結果、
こんな場面もありました。
・お見合いの席で「私、結婚する気はないんです。親に無理やり言われて来ました」と言ってしまう
・「自分からは断れないから、あなたから断ってください」と相手に頼んでしまう
その瞬間、
相手の方も、相談所も、そしてご本人も苦しい気持ちになるのです。
いくら親御さんが熱心に動いても、
当の本人に結婚への気持ちがなければ、婚活は一歩も進まない──。
これは仲人として、現場で何度も見てきた“動かしがたい現実”です。
親の姿は最大の教育
そしてもう一つ、大切なことがあります。
お子さんは、親の姿をよく見ています。
夫婦が仲良く過ごしているか、支え合っているか、
「結婚っていいものだな」と思える雰囲気が家庭にあるかどうか。
逆に、夫婦仲が悪く、口論や不満ばかりが耳に入れば、
「結婚なんてしたくない」と感じるのも自然なことです。
つまり、親御さんが自分の結婚生活をどう歩んでいるかが、
子どもの結婚観を大きく左右するのです。
親の願いと本人の気持ち
親が願う「幸せになってほしい」という想いは尊いものです。
しかし、結婚は「自分の意思で選んだ」と思えなければ続きません。
“親に言われたから”ではなく、“自分で決めたから”
この感覚がなければ、夫婦として困難を乗り越える力にならないのです。
ですから私は、親御さんにはこうお伝えします。
「できるのは環境づくりまで。
結婚するかどうかの決断は必ずお子さんに委ねましょう」と。
本人へのメッセージ
そして、
ここまで読んでくださった「親に婚活を勧められているご本人」へ。
どうか自分の気持ちを置き去りにしないでください。
「結婚したい」と思っているのか。
「どんな人と人生を歩みたい」のか。
それを考え、言葉にできるのは、あなただけなのです。
結婚相談所は、親に背中を押されて始める方もいます。
けれど最後は必ず「本人の覚悟」が問われます。
そのスイッチが入った瞬間、婚活は一気に前へ進んでいきます。
保存用|1分まとめ
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親御さんから「娘・息子の婚活相談」を受けることは多い
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本人に意思がなければ婚活は進まない
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入会しても「結婚する気はない」と言ってしまうケースがある
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子どもは親の姿を見て「結婚っていいな」と感じるかどうかが大切
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親は環境づくりまで、決断は本人に委ねること

